
- TOEIC800点ってどれぐらいのレベルなの?
- 外国の映画字幕なしで聞き取れるの?
- 英語の本や小説は読めるの?
このような疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
少なくとも私は疑問に思っていました。
TOEICの点数アップを目指している方にとってはTOEIC800点がどのようなレベルなのか、何ができるのかが気になりますよね。
私はTOEICで最高815点を取った経験があるので、TOEIC800点のレベルや何ができるのかについて、個人差があるとはわかっていますが、あくまで私の場合を説明したいと思っています。
この記事では私の場合、TOEIC800点取れた際にできたことをリスニングとリーディングに分けてそれぞれ解説していきます。
この記事を読むことでTOEIC800点取れたときにできることやメリットをイメージできるようになります。
多少の個人差はあると思いますが、私は実際にTOEIC800点取得済ということもあり大きくは外れていないと思います。
TOEIC800点のレベルやできることの結論は下記の通りです。
できること | できないこと | |
会話 | ネイティブスピーカー以外の英語の聞き取り | ネイティブスピーカーの英語の聞き取り |
映画 | 英語字幕ありの映画で大まかな話の流れの把握 | 英語字幕なしで話の流れの把握 |
テレビ | 興味や知識があるテレビやニュースの聞き取り | 興味や知識がないテレビやニュースの聞き取り |
メール・郵便物 | 英語のメール・郵便物の内容の把握 | 専門用語や詳細な説明の内容の把握 |
本・小説 | 時間はかかるが本や小説を読むこと | 幅広いジャンルの本や小説を読むこと |
尚、上記表の上から会話、映画、テレビはリスニング、下2つのメール・郵便物、本・小説はリーディングの要素に分けることができます。
それでは1つずつ見ていきましょう。
TOEIC800点のリスニングのレベル

まずはリスニングの要素である会話、映画、テレビから見ていきます。
会話

できること
ネイティブスピーカー以外の英語の聞き取り
できないこと
ネイティブスピーカーの英語の聞き取り
なぜネイティブスピーカー以外の英語は聞き取れて、ネイティブスピーカーの英語は聞き取れないかというと、理由が下記の通り3つあります。
- 略する、言葉を崩して話す
- 前後の単語をつなげて発音する
- 話すスピードが速い
略する、言葉を崩して話す
私たち日本人もそうですが、略したり言葉を崩したりすることがあります。
例えば友人とプロのサッカーの試合観戦が決まっていたにもかかわらず、当日雨が降って残念ながら試合がなくなった場合、下のような会話が起こりえると思います。

今日はついてなかったね…

しょうがないね。
一見何気ない会話のように感じると思います。
しかし特に返事の「しょうがないね」がまさにそうなのですが、①主語がないこと、②しょうがないという言葉は「仕方がない」を崩した言葉です。
①の主語がないというのはあまり意識しないと思いますが、日本語を学んでいる外国人の方にとっては、「私は」は「あなたは」や「それは」などの主語から始まらないと聞き取ることが難しくなります。
また②の「しょうがない」という表現は教科書で学ぶ言葉ではないでしょう。
日本語を学んでいる外国人の方にとっては「仕方がない」という言葉はわかっていたとしても、「しょうがない」と言われると、「仕方がない」と「しょうがない」はそれぞれ違う意味の単語だと思ってしまっても仕方がありません。
ここまで日本語を学んでいる外国人についてのことを書きましたが、逆に英語を学んでいる日本人でもこれらと同じようなことが発生しており、ネイティブが話す言葉は聞き取りづらくなっていると言えます。
一方、非ネイティブと話すと文法に忠実に話すため、聞き取りやすく意味もわかりやすくなります。
それぞれの母国語のなまりがあるのですが、それを加味してもネイティブより会話はスムーズです。
前後の単語をつなげて発音する
いわゆるリエゾンやリンキングと呼ばれているやつですね。
簡単に説明するために例えば「What do you want?」という文章で考えてみると、カタカナで表現すると「ワットドゥーユーワント?」という発音を学校では習います。
その通りなのですが、ネイティブとの会話ではそのように発音せず「ワッヂュワン?」のように発音されます。
そのように発音が変わる構造は下記の3つの要素が関わっています。
- 「What」の「t」の部分は発音しない
- 「do you」を「ドゥーユー」ではなくセットで発音して「ヂュー」と発音する
- 「want」の「t」の部分は発音しない
リエゾンやリンキングのルールは他にもあるのですが、挙げだすときりがないので今回は上記の3つにとどめておきます。
上記は発音の構造の話でしたが、ネイティブが「ワットドゥーユーワント?」と発音しない理由がもう1つあります。
ネイティブにとってすべての単語をつなげずに丁寧に発音するときは強調することを意味しており、しかも怒っているときや注意するとき、同じことを言わせてしまっているときに用いられることがほとんどです。
したがってネイティブから「ワットドゥーユーワント?」と言われるときは例えばこうです。
ネイティブの友人とレストランで食事をする際に、あなたが優柔不断さが出て注文するものがなかなか決められずにいたとしましょう。
ネイティブの友人はとっくに注文するメニューを決めているのにこちらが決めきれずに迷っていると、ネイティブの友人がイライラして「ワットドゥーユーワント?」と言われる可能性があります。
それはもちろん「早く決めてくれよ!食べたいものは何だよ!」という意味です。
つまりネイティブは普段すべての単語をつなげずに丁寧に発音することは基本的にはありません。
もちろん私たちは単語と単語のつなげた発音の仕方は学校では習わないため、リエゾンやリンキングの特徴を把握してネイティブとより多く会話して慣れないと、ネイティブが話していることを聞き取ることは非常に難しいです。
話すスピードが速い
これはネイティブが話し慣れていることから単純に話すスピードが速いというだけではありません。
単純に話すスピードが速いということと上の2つ(略する・言葉を崩して話すこと、前後の単語をつなげて発音する)要素も関係しており、略して且つ前後の単語をつなげて話すと、慣れていない人間からしたらそれはそれはものすごく早く感じるわけです。
以上の理由からネイティブスピーカー以外の英語の聞き取りはできて、ネイティブスピーカーの英語の聞き取りはできないとしました。
映画

できること
英語字幕ありの映画で大まかな話の流れの把握
できないこと
英語字幕なしで話の流れの把握
英語字幕ありの場合は最悪聞き取れなかったとしても当然字幕が表示されるため、普段使わないような難しい単語でなければ内容が把握できます。
一方で英語字幕がない場合、もし正確に聞き取れなかったとしたら字幕がないことから映像で判断するしかなくなります。
字幕なしの場合、アクションものであれば映像でもわかりやすいものが多いのですが、映像以外の物語や人物の背景等の理解がないまま観賞することになります。
なので鑑賞後もまだ内容を把握できておらず、あまりすっきりしない感じが残ります。
また映画では①独り言のようにボソッと言うセリフや、②必要最低限の言葉に絞ったセリフ、③時代や歴史の背景を把握したうえでしか理解できないセリフを話す場面があります。
上記①と②はそもそも聞き取ることが難しいし、③については聞き取れても意味が理解できないこともあるということも内容の把握を妨げる原因となってしまいます。
以上の理由から英語字幕ありの映画で大まかな話の流れの把握できるが、英語字幕なしで話の流れの把握ができないとしました。
テレビ

できること
興味や知識があるテレビやニュースの聞き取り
できないこと
興味や知識がないテレビやニュースの聞き取り
興味や知識があるテレビやニュースとは例えばスポーツ観戦なんかがそうですね。
スポーツは特に動きがあるため非常にわかりやすくて良いと思います。
例えばあなたがサッカー観戦が好きで英語実況のサッカー観戦をしたとして、あなたのお気に入りの選手がゴールを奪ったとき、実況はゴールについてのことを話すことが予想されますよね。
当たり前の話ですが、前提知識がある内容の話を聞く方が当然理解は早いし、用語を覚えることも早くなります。
それに加えて日本語と英語で名称の呼び方が違うことがあるので、理解が進むとより楽しくなってさらにモチベーションが上がります。
例えばサッカーのヘディングは英語でheader(ヘッダー)、スタメンはline up(ラインナップ)と呼ばれます。
「ヘディング」も「header」もどちらも英語なのに…笑
一方で日本ではマイナーなスポーツを観戦する場合(日本でいえばクリケットなんかがそれにあたるとでしょう)、ルールを把握することから始まるので観戦していても内容がいまいちわからず聞き取ることは困難を極めることでしょう。
以上の理由から興味や知識があるテレビやニュースは聞き取れるが、興味や知識がないテレビやニュースは聞き取れないとしました。
TOEIC800点のリーディングのレベル

次にリーディングの要素であるメール・郵便物と本・小説についてみていきます。
メール・郵便物

できること
英語のメール・郵便物の内容の把握
できないこと
専門用語や詳細な説明の内容の把握
これは実際に経験があるのですが、会社に突然英語の郵便が届いた日があり、内容の把握を頼まれたことがありました。
瞬時には詳しいことまではわかりませんでしたが、特許についての内容であることはすぐにわかり、その後無事担当者のもとへ届けられました。
また別の日には先ほどの英語の郵便物の発信先と同じところから英語のメールも届き、フォーマルで形式的な文章であったことからだいたいの内容はすぐにわかり、担当者に翻訳することもありました。
つまり英語のメール・郵便物の内容の把握ぐらいは瞬時にできました。
一方でその特許についての何らかの手続きを求められていたり、専門用語や技術的な詳細な説明が記載されていたりした場合はさすがに時間をかけて知らない単語等を調べる必要があります。
当然と言えば当然ですよね。普通は特許のことなど日本語でもちんぷんかんぷんですし。
以上の理由から英語のメール・郵便物の内容の把握はできるが、専門用語や詳細な説明の内容の把握はできないとしました。
本・小説

できること
時間はかかるが本や小説を読むこと
できないこと
幅広いジャンルの本や小説を読むこと
本や小説と書きましたが、具体的にはハリー・ポッターを読んだときに感じたことを中心に解説します。
時間はかかるが本や小説を読むことができるが、幅広いジャンルの本や小説は読めない理由は下記の3つです。
- ハリー・ポッターなどのシリーズものが非常に良い
- 映画などがある場合は先に見ておいた方が良い
- ジャンルが変わると使われる単語や表現が大きく変わる
ハリー・ポッターなどのシリーズものが非常に良い
私はハリー・ポッターの「賢者の石」と「秘密の部屋」を読みましたが、当初は知らない単語や表現がたくさん出てきてヒーヒー言いながら時間をかけて理解していきました。
しかし作者が同じ作品なので使われる単語や表現は似通っているため、「賢者の石」の後の「秘密の部屋」を読むころには次第に慣れが出てきて調べる回数が大きく減ったことから、少し楽に感じるようになりました。
つまりシリーズものだと調べた単語や表現がまたすぐに出てくるし、読みながら反復練習もできるので、知識が積み上がることから読めば読むほど楽になっていくという大きなメリットがあるのです。
映画などがある場合は先に見ておいた方が良い
ちなみに流行りに疎かったこともあり私はハリー・ポッターは映画をまったく見たことない状態で英語の小説に挑みました。
そこでわかったことは事前に映画等を見ておくことは読書開始当初の効率向上に大きく寄与します。
なぜならば大きく2つの理由があり、
①キャラクターや場所などの名前の読み方がわからず、キャラクターに至っては性別もわからないので、まったくイメージがわかず非常に苦戦したことと、
②学校などの建物の内装や家具、雰囲気等の描写をする場面が多く、これまたイメージがわかず苦戦しました。
上記の理由からネタバレにはなってしまいますが、先に映画を見ておいてから読書に挑めば私が苦戦したことを避けることができ、効率的に読書を進めることができると強く感じました。
物語を楽しむというよりは英語に慣れるということに主眼を置きたいという人にとってはうってつけだると思います。
ジャンルが変わると使われる単語や表現が大きく変わる
ハリー・ポッターを読んだ当初は知らない単語や表現が次々に現れ、読み始めは結構きつく感じます。
続編がない本を読むとすると、一冊を読み終えるぐらいのタイミングでやっと読み慣れてきますが、読み慣れた頃にまた違う本を読むということになります。
当然読む本の筆者やジャンルが変われば、単語や表現がガラッと変わりますし、読み始めはまたきつい思いをしなければいけないということと考えると心が折れそうになるものです。
したがってあくまで私の場合はですが、感覚的にはシリーズものを2~3冊ずつまとめて読み、ほどよく飽きてきたところで違う本に挑戦するというように進めてみるとモチベーションを保ちやすいと感じています。
以上の理由から時間はかかるが本や小説を読むことはでき、幅広いジャンルの本や小説を読むことはできないとしました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
TOEIC800点のレベルやできることが少し具体的にイメージできるようになれば幸いです。
TOEIC800点を目指すうえでまずはTOEICリスニングで400点を取る戦略や勉強法についての記事もありますので、興味がある方は参照ください。
TOEIC英語リスニング400点取得戦略・対策・コツ・参考書も
【各パート別】TOEICリスニング400点勉強法・コツ・対策・参考書も
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